エアロボクラウドでは、設定された既知点(与点)、新点から、自動で多角網を生成しますが、その網は閉じたループをもつ、「閉合多角網」とよばれるものです。一方、3級、4級基準点測量では、既知点間を直線でつなぐ「単路線」がよく使われます(*)ので、標準の閉合多角網から単路線へ網構成を編集する必要がでてきます。
(*)正確には、多角網を構成する辺の数や路線長などを考慮して決められます。詳細は、国土地理院発行の下記リンクをご参照ください.
既知点2点、新点3点をつかった基準点測量計算の「多角網生成」では、下図のような「閉合多角網」が生成されます。
(下図は1例であり、実際の網形状は、既知点、新点の配置によります。また例では、現場にある基準点2点を既知点としています)
既知点間を直線でつないだ「単路線」(下図赤色基線)は、点線の基線を削除してつくります.
ここで、既知点間の基線(灰色基線)は、残してください。現場既知点を使った基準点測量計算の1成果物である"仮定網計算"で必要となります。
また、精度が良くない、あるいは、路線長が規定値を超過している場合、既知点を増やして、結合多角にする必要があります。
下図は、既知点数3で、結合多角網を生成した例です。
エアロボクラウドの基準点測量計算用サンプルを使って、実際の編集方法を具体的にみていきましょう。
基準点測量計算用サンプルデータ:
サンプルデータを使って、多角網を自動生成すると、下図のような閉合多角網ができます. 図中、 V90, V100は既知点、T1, T2, T3は新点を表しています。
いま、この閉合多角網を「V100 - T3 - T2 - T1 - V90」の単路線へ編集することを考えます。
削除したい基線の上でマウスをクリックし、サブメニューをひらく。(このとき、基線の色が、緑色に変化).
サブメニューから「削除」を選択
削除した後の多角網. その後、「V100 - T3 - T2 - T1 - V90」だけが残るように、削除を続ける.
編集後の多角網(= 単路線).
ここで、現場基準点をつかった網計算過程の一つ「仮定網計算」を実施するために、網をとじておく必要があり、既知点間(V90, V100)は、つながっている必要があります。(注:この基線は、最終成果である「実用用網計算」には含まれません。また、電子基準点を与点とする場合、この基線は必要ありません)
エアロボクラウドでは、新点が3点以上の場合、自動でこの基線を引きますが、誤って削除した、あるいは、新点が2点以下の場合は、新たに引く必要があります。
端点となる既知点をマウスクリックし、サブメニューから「基線の始点確定」を選択します。線が引っ張れる状態になります。
もう一方の端点となる既知点をマウスクリックし、サブメニューから「基線の終点確定」を選択します。
基線が追加されます(線の色は赤色になりますが、色自体に意味はとくにありません).
追加した基線(赤色の基線)の上でマウスクリックし、サブメニューから 「仮定網に含めない」> 「仮定網に含める」を選択します
基線は灰色になり、設定完了しました
以上で、多角網編集は完了です。
「基準点測量計算」にすすみ、計算を実行してください.
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